旅行@宮城の話(その5)

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宮城旅行の話、その5までできてしまいました。ほぼ1泊2日の宮城旅行と3泊4日の愛知旅行の分量が一緒なのはなぜだ。

右側の窓際に座るのがベストだったというのがまとめになる、松島の島めぐり遊覧船を下船したのが日曜日のだいたい12時。車で帰るならそろそろ旅行も締めにかかった方がいい時間だ。旅行最後の昼食は、前々から目星をつけていた「焼き牡蠣食べ放題!」

www.sakana-ichiba.co.jp

45分間2000円で牡蠣を食べ放題なんだとか。同行の人らはみんな牡蠣食べ放題を目当てに今まで生きてきました、くらいのぎらつき様だったのだけど実は自分は今まで牡蠣を食べたことがなかった!食べたことがない食べ物の食べ放題、なんというリスクだろう。一つ目を食べてみて美味しければ勝ちだ。後はひたすらに食べ続ければよい。でも、もし一つ食べてみて「あっ、これ、苦手なタイプの食べ物だ・・・」となったら・・・?2000円払って45分間みんなが美味しそうに自分の苦手な食べ物を食べる様を眺めるという、新興宗教でも開けそうな苦行になってしまう。

そんなことを考えて小さな不安を膨らませつつあったのだけど、ちょうど良く松島は牡蠣の名産地でそこら中で牡蠣の商品を売っている。食べ放題じゃない焼き牡蠣もあるし、牡蠣フライ、牡蠣とアナゴ丼、牡蠣汁、などなど。そんなバリエーション豊かな中から1つ試しに食べてみればいいわけだ。今回は牡蠣フライをチョイス。車を駐車場に入れる直前に信号で引っかかった時、たまたま牡蠣フライの店の前で止まったが凄く美味しそうに(その時の運転手には)見えたから。

注文をしにいくと、「今揚げるから待ってて!」注文を受けてから牡蠣を油に突っ込むスタイルらしい。揚がっていくじゅわじゅわという音は確かに美味しそう。待つこと5分くらい?揚げたての牡蠣フライが完成。ついに海のミルクとご対面するわけだ。「塩だけで食べれるからね!」と店のご主人は言うけど、普通の牡蠣フライってソースなりタルタルソースなりかかっているよね。いざ初めての牡蠣フライ、いただきます・・・!

あっつい!

いや当たり前なんだけど。揚げたてだし。揚げるところ5分間ずっと眺めてたし。一口目の感想は熱い。熱くてどれが牡蠣の味なんだかわからない、というのが正直な最初の感想になってしまった。初めて食べる味も食感も知らない食べ物を、熱々のままいただくと何が何だかわからん、という貴重な知見を得ました。皆さんも食べたことないものを最初に挑戦するときは、熱々にしないようにしましょう。熱々のままの一口目は「衣がサクサクだね」という牡蠣と全然関係ない感想で終わってしまった。続いて二口目、これがちょっと失敗だった。牡蠣の内臓?部分でちょっぴり苦いというかえぐいというか、そんな味だったのだけどこの味がとあるトラウマを引き起こしてしまった。

 

それは以前青森に出かけた時のこと。生鮮市場の中に食堂を作りました、というような食事処があったのでそこで昼食にしようとしていた。最初にごはんだけもらって、市場を歩きながらその上に自分の気に入った魚介を載せていって君だけの最強の海鮮丼を作ろう!というスタイルだったので、いくらとか中トロとか卵焼き(海鮮じゃないけど)とかをどんどん載せていく。今にも最強の海鮮丼が完成するというその時だった。何やら見慣れない食材が目に入った。ホヤだ。

食べたことがある人はもう「ああ~」となったかもしれない。なってないかもしれない。とにかくホヤ、見たこともないし食べたこともなかった。何やら柔らかくて赤いサザエみたいな見た目で、その殻を開くと中から貝みたいな何かの内臓みたいな不思議な物体が出てくる、という今思えば明らかに初心者ハードルの高い食い物。ちなみに調べてもよくわからない。「脊索動物門、尾索動物亜門、ホヤ網に属する海産動物の総称」とのこと。なんて?

このばくち感の高いホヤだったのだけども、旅先でややテンションが高かったのと怖いもの見たさ、そして産地なんだからきっとなんだって旨いだろう、という生鮮市場に対する信頼が重なって挑戦することにした。挑戦することにはしたけど、情報が大いに越したことはない、と店のお婆ちゃんに聞いてみる。

「ホヤって、初めての人が食べても平気ですか?」

「○×▼☆◎●◇□×~」

多分初めて、全く聞き取れない方言というものに出会った。かろうじて「ホタテ」という単語だけ聞き取れたけど全然意味がわからん。もう一回くらい聞き返したのだけど結局何言っているかわからなかったので、面倒くさくなってホヤを買うことにした。

トラウマの話で始めて書いてるだろうからわかると思うけど、これが本当に辛かった。最初は貝と同じような食感で始まりまず苦味が来る。そのまま噛んでいると妙な薬品っぽい臭みというかわさびのような痺れ感というか不思議な味が広がってきて、結局最後までうま味とか甘味とかそういうのは全然来ない。口に入れた瞬間思わず真顔になる。申し訳ないが吐き出しそうになる。さすがに失礼なので頑張って飲み込んだけど、結構量が多かったのでまだなくならない。修行僧の表情で心を無にして残りも食べきろうと思ったのだけど4切れくらいで力尽き残してしまった。もしかするとこの広い広い宇宙のどこかには美味しいホヤもあるのかもしれないけど、とりあえずもう食べない。

 

初めて食べた牡蠣フライの二口目で内臓?に当たったとき、その苦味がホヤの苦味を思い出させてしまった。えっ、何、苦っ!ホヤ?ホヤか?!でも周りはみんな旨い旨い、さすが本場の牡蠣フライである、塩だけで食べれるとは、などと言っているので一人だけちょっと無言でもしょもしょ食べる。これ、めちゃめちゃもったいないんじゃなかろうか。でも次の一口はもう内臓はないはずなので、邪悪な海のなんかよくわからん軟体動物を思い出すことなくいただけるはずだ。三口目。うん?一口目の時のような熱さはなくなっているが、これ衣だけ・・・?苦味は確かにない、衣は美味しい、塩でいける、でもこれ、牡蠣入ってる・・・?とりあえず残りも口に放り込む。そこでようやくわかったけど、衣の他に確かに感じるこのほろほろとした食感と淡白な味が、さては牡蠣なのだな?一つ目の牡蠣フライを、牡蠣の味を確認するためだけに使ってしまった。二つ目は牡蠣フライとしてちゃんと味わうことができました。美味しいです。でももっと圧倒的なうま味!とかがあるのかと思っていたのだけど意外と主張しない味なんですね、と思いました。

 

牡蠣フライを食べた後はメインである焼き牡蠣食べ放題へ向かう。まぁまぁ道なりに歩いて、一回通り過ぎて、そしてたどり着いた焼き牡蠣食べ放題ハウス! 

2時間待ちでした。

2時間?ちょっとうろたえる。牡蠣を食べたら帰宅しようという算段だったのだけど、2時間待ってそれから45分間の食べ放題、と考えると松島出発は15時を過ぎてしまう。そうするとレンタカーの返却時間がぎりぎりになってしまうのだ。モーセでも来たかな?ってくらい意見がぱっくり割れる。

「牡蠣食べ放題をするためだけに今まで生きて来たから意地でも食って帰る」派。

「べつに他の牡蠣料理食べてさくっと帰れば良くない?」派。

別の牡蠣料理食べてさくっと帰れば良くない?と思っていたのだけど、牡蠣食べ放題ができないならばここで死ぬ、とでもいわんばかりに反対されてしまった・・・とりあえず2時間、ぶらぶら観光しながら時間つぶそうじゃないか、という話になる。松島観光が全然できていないのは事実なので、観光しよう、には賛成。通り沿いにもまだまだ美味しそうな食べ物とかあったし、国宝・瑞巌寺も見てない。ということで待ちのリストに名前だけ書いて、再び松島の通りへ繰り出した・・・

 

結局牡蠣フライを二個食べて食べ放題に入れなかっただけで3000字を超えてしまった。要約能力の欠如を感じる。次回に、次回に続きます・・・!いつ終わるんだこれ。