シャワーの話

こんばんは、やってるかい?

すまないね、こんな遅くに…まだ大丈夫かい。

なに、ポケモンGoをやってたから平気?あはは、そういえば今日リリースだったね。いやもう昨日か。確かに夜中の方がアクセスが少ないからサーバーもダウンせず、快適にできるだろうね。日中は重くて重くて、3匹捕まえるのでやっとだったよ。それで最初のポケモンは何にしたんだい?こっちはヒトカゲにしたよ。当時やってたのも赤版だったからね。

っと、ポケモンGoの話をしにきたんじゃないんだよ。久しぶりな上にこんな夜遅くにわざわざ来るほどの用だからね。いや、やっぱりそんな大した用じゃないかもしれない。まぁとにかく、誰かに話したかったんだ。聞いてくれるかい。

何の話かって言うとね、シャワーのことなんだ。

シャワーがどうした、って思うだろう。シャワーが出ないとか、水しか出ないとかそういう話、ではないんだ。余計に何の話かわからないかな。実はね、シャワーが熱すぎるんだ。

そんなに笑わないでくれよ。きっと聡明な君のことだから「単純なことだよワトソンくん、湯沸かし器のボタンをいじって給湯温度を下げればいいのさ」と言うだろうけど、あいにく僕の頭蓋骨にだって脳みそが入っているのさ。もちろん給湯温度を下げた。それで、最初の日は大丈夫だった。

ところが、だよ。また2,3日もするとシャワーが熱くてたまらなくなってきたんだ。なぁ、シャワーを浴びる時ってどうしてる?シャワーでお湯を出すとき、出初めはまだ水で冷たいだろう。それで手で温度を確かめながら、浴びても飛び上がらなくて済むな、と思ったら浴び始める。そうだろう、一緒だ。それで今まで大丈夫だったんだが、最近は浴び始めてからもどんどん熱くなりやがるんだ。我慢ができるぎりぎりくらいまで上がって、そこで落ち着くんだが、こんな夏の暑い時さ、そんなアッツ熱のシャワーなんて浴びたくない。それに我慢できると言ったって、1分も2分も我慢するのは厳しい、くらいの本当にぎりぎりの熱さなんだ。おかしいだろう?

最初はね、「いやいや、ついこの前に給湯温度を下げたばっかりだぞ?また温度を下げるわけにはいかないだろう」と思って我慢しつつ浴びていた。でもやっぱりおかしいんだ。こんなに熱いはずがない。それに、熱いのを我慢して浴びててガス代を余計に使ってるんだ、なんて考えたらムカついてきてね、また給湯温度を下げてやったのさ。

熱いから給湯温度を下げただけの話をしに来たんじゃないぜ?最初に下げた時に気が付くべきだったんだけど、もともとが41℃で、そこから2℃下げたから39℃だったんだ。もうおかしいってわかるよね。39℃がそんなに熱く感じるはずがないんだ。だって体温より3℃しか違わないってのに。インフルエンザに罹ったらそのくらい出るだろ?そしてさらに、そこから2℃下げたんだ。二回目に温度を下げた時、37℃になってたわけだ。37℃って言ったら、平熱が高めの人だったら十分あり得るような温度だ。そんな温度のお湯が熱いはずがない。でも耐えられないくらい熱かった。もう一回下げようと思ったんだけどね、37℃より下には設定できないんだ。こんなに熱いってのに!

 

だからね、給湯器を使って設定温度を下げるんじゃだめなんだよ。もうこれ以上は下がらないんだから。何か違う方法を考えなきゃならない。

そもそもなんでこんなに熱いのかを考えたんだけどね。大きく三つの可能性がありそうなんだ。

1つは給湯器が壊れてるってこと。設定温度はモニター上では変わるけど、大元では全く変わってないから相変わらず41℃とかのお湯が出続けてるって可能性だ。

2つは、この暑さのせいで給湯前の水が温まってるから、ってこと。もし給湯器の温度設定の方法が、水の常温から○○℃上げます、というように加熱しているんだとしたら、加熱前の水が温まっていたらその分熱いお湯が完成してしまうんじゃないかということだ。

3つは、実はお湯の温度は正しいんじゃないかってこと。お湯はちゃんと37℃になっているんだけど、どんどん自分の体温が下がっているせいでシャワーが相対的に熱く感じられてしまうんじゃないかと。

 

1つめの給湯器の故障についてなんだけどね。これは正直調べようがない。残念ながら機械の専門家ではなかったし、給湯器の会社の人を呼べばいいんだろうけど、給湯器には特に何にも書いてなかったから、どこの誰を呼んだらいいかわからなかった。だからこれは保留。

2つめのことなんだけどね、今日とかはちょっと涼しかっただろう。だからシャワーも冷たくなったか、というと全然そんなことはなかった。あいかわらず熱いままだ。だから多分違うんだろう。

3つめなんだが、手っ取り早いところで体温計があったから自分の体温を測ってみることにした。するとびっくりなんだけどね、測れないんだ。「L」の表示になっちまう。34℃を切らないとLにならないはずだから、これはつまり、知らず知らずのうちに体温が34℃を下回っていたってことなんだ。体温が34℃以下だったら、そりゃあ37℃のシャワーだって熱く感じるだろうさ。

要するに、「シャワーが熱いと思っていたらいつの間にか自分が超低体温になっていた」っていう話なんだ。信じられないって顔してるね。言いたいことはわかるぜ。君の知っての通り、人間は34℃を下回るような低体温じゃ死んじまう。死ななくたって意識はなくなる。だから体温計はそんな下の温度は測れないようになってる。ということは?

死んでる、ってわけじゃないみたいだ。現にこうして喋れているしね。どうやらね、カエルになってるらしいんだ。そう、カエルは変温動物だからね、調子乗ってエアコンを25℃設定で回しているとあっという間に体温も25℃にまっしぐらってわけ。グレゴール・ザムザもびっくりだよ。でもこっちはカエルだからね、まだ脊椎動物なだけましさ。

こんな深夜に突飛な話をして悪かったね。信じられないだろうが、別にそれでいいんだ、こっちも誰かに話したかっただけなんだから。じゃあ俺は帰るから、ポケモンGoの続きをやるにしても気を付けてな。

そうそう、うちのシャワー室にニョロボンが出るから、良かったら今度捕まえにおいでよ。